-
セシル・トランブレイ / Cecile Tremblay
ギド・デ・メイユール・ヴァン・ド・フランス2024年2つ星生産者。アンリ・ジャイエの叔父が設立。現当主は新世代を背負う女性醸造家。
モレ・サン・ドニ村に本拠地を置くこちらのドメーヌは1921年にアンリ・ジャイエの叔父であるエドゥアルド・ジャイエにより設立されました。
その娘ルネ・ジャイエ(セシルの祖母)は、1950年に同じ家系のミシェル・ノエラに畑をメタイヤージュ(折半耕作)で貸すこととなります。
しかし2000年から土地代がワインでなくぶどうで支払われる事となるのを機に孫娘であるセシル・トランブレイが一家の畑を引き継ぐことを決心し、ワイン造りを開始します。そして2003年、半分の3haのメタイヤージュ契約が終了し畑はセシルが正式に継承、ドメーヌ・セシル・トランブレイを設立しました。
(将来的に残りの2ha分も返却される予定:2022年にクロ・ヴジョ、ボー・モン、モレ・サン・ドニ)栽培は設立当初からビオロジックで行われ、2016年からはビオディナミへ完全転換。
新樽はヴィンテージやアペラシオンに応じて25%~100%使用し、清澄、フィルターは行いません。過度な抽出を避け、ピュアさとフィネスを重視したスタイルに仕上げています。
手摘みで収穫の後、発酵に際し、一部の果梗は残します。
発酵タンクは木製で、マセラシオンの期間は1ヶ月も行います。
ピジャージュは行い、ルモンタージュはほとんど行いません。発酵後に小型の垂直式圧搾機で固体部分を搾ります。樽発酵は15~18ヶ月で、新樽比率は30~60%程度。
生産者ページはこちら
お気に入りの樽業者からそれぞれのワインに合う樽の材質、ローストの程度を選んでいます。
清澄・濾過は行なわず、太陰暦に合わせて瓶詰めされます。
- Vintage 2022
2022年は、生産者に笑顔が戻ったヴィンテージ。
2022年も4月3日から数日発生した霜の被害は出たものの、前年や2016年のような壊滅的な被害は免れたようです。
全体的にも霜と病害で収穫量が激減した2021年よりは好転しました。
5月末に開花が始まり、平均気温が過去の月平均を3℃上回り天候が良好、日本と同じで、6月の猛烈な暑さで干ばつの恐れが懸念されています。
暑い夏は病害の発生はなく、8月中旬の雨がブドウの樹に潤いを耐えて、偉大な1959年に匹敵するとも言われています。
数年、量の少ない年が続いたこともあり、2022年は生産者みなに笑顔が戻った年に。
ヴォーヌ・ロマネ / Vosne Romanne
世界最高峰の赤ワインが生み出される村
ヴォーヌ・ロマネ村とお隣のフラジェ・エシェゾー村を含む、8つのグラン・クリュはいずれも、世界最高峰のピノ・ノワールが生まれる、コート・ド・ニュイの赤ワインを代表する村です。
栽培区域は標高230~340mの斜面と一部集落のある平地に広がっています。
斜面は全体的に真東を向いていますが、村のほぼ中央から西から東に広がるコンクール背斜谷周辺では、北東向き(クロ・パラントゥー)、南東向き(オー・ブリュレ)などもあります。斜面は中腹では緩やかですが、南端部では比較的斜面が多きい場所もあります。
この村の中心には帯土壌は石灰岩が主体で、斜面上部は表面が薄く非常に小石や砂利が多くなります。
下部は石灰岩に泥灰岩層、平坦部では酸化鉄を多く含む粘土質で色も赤っぽく見える土壌です。他の村よりも粘土の含有が多く、リッチな味合いを生み出します。