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ブルゴーニュワインと料理

ブルゴーニュワインと料理

コラム | 2022年10月14日 | ワインソムリエ吉間

フランス・ブルゴーニュ地方のワインは、世界屈指のワイン産地で、
ワインラヴァーの方々以外でも聞いたことのあるワインがたくさんある地域です。
ワイン産地には必ずと言っていいほど、美味しい料理があります。
美味しいワインに美味しい料理があれば世界中が笑顔になるのでは??と勝手に思っています。
食材が美味しくなる季節、今回はブルゴーニュワインと料理について書きたいと思います。

“エポワス” ナポレオンも好んだブルゴーニュを代表するウォッシュチーズ。中はとろりとクリーミー、表面をマール・ド・ブルゴーニュを使って熟成させるクセになるチーズ

ブルゴーニュワインと郷土料理

日本でも各地に郷土料理があるように、ブルゴーニュ地方でも世界に知られ料理があります。
有名な郷土料理とワインに
エスカルゴ・ア・ラ・ブルギニョン(ブルゴーニュ風エスカルゴの殻焼き)にはシャブリ
ジャンボン・ペルシエ(ハムとパセリのゼリー寄せ)にはマコンの白ワインやボージョレ
コック・オ・ヴァン(雄鶏の赤ワイン煮)にはジュブレ・シャンベルタン
ブッフ・ブルギニョン(牛肉の赤ワイン煮)にはコート・ドールの赤ワインなど
ワインとマリアージュする、関係する料理が数多くあります。

また、ワインと言えばチーズ。フランス全土で盛んなチーズですが、
もちろんブルゴーニュにも有名なエポワス
(牛乳でつくるウォッシュタイプ、熟成中マール・ド・ブルゴーニュで洗う)
ブリヤ・サヴァラン(かの有名なフランスの美食家の名を冠したフレッシュチーズ)
シャロレ(樽栓型で小さな夏に美味しい山羊、シェーブルチーズ)
マコネ(名前の通りマコン地区で造られるシェーブルチーズ)など、まだまだ沢山あります。

ブルゴーニュ地方=美食の街

フランス北東部に位置するブルゴーニュ地方は、北の中世フランスの雰囲気を残す観光都市ディジョン。
あのディジョンマスタードもここから生まれました。南はフランス第二の都市リヨンまで続きます。
リヨンは美食の都と言われ、多数の星付きレストランからブションと呼ばれる庶民的な郷土料理店まで
数多くあり、あの偉大なシェフ“ポール・ボキューズ氏”もリヨン出身で有名です。

牡蠣とレモンには、さっぱりしたシャブリかサン・ブリがオススメ

家庭料理とブルゴーニュ白ワイン

では、普段食卓に出やすい食材では何が合うか?
コンパクトにまとめると、しっかりしたブルゴーニュ白ワインには鶏胸肉はどうでしょうか。
お肉ですが、胸肉ならではの柔らかく、ジューシーに焼き上がる白身のお肉にはよく合います。
クリームシチューにも是非合わしてみて下さい。

よく牡蠣に合うのは辛口のシャブリと言われますが、シャブリもかなりの種類があります。
生や軽く炙り、レモンなどの柑橘類をかけるなら、樽を使っていないシャブリがGood
意外と合うのが、ソーヴィニヨン・ブラン種です。
ブルゴーニュワインは基本シャルドネ種ですが、唯一ソーヴィニヨン・ブランがメインなのは、サン・ブリです。
シャブリのミネラル感と爽やかなソーヴィニヨン・ブランを合わせもったサン・ブリはオススメです。
しっかり焼く牡蠣には樽を使ったシャブリでも大丈夫です.

スパークリング・ワインにも焼き牡蠣はあいますよ。
4年ほど前、沼津の魚市場(港八十三番地)浜焼きで食べた牡蠣とスパークリングが、
味わったことのないマリアージュだった事を書きながら思い出しました。

“コック・オー・ヴァン” ブルゴーニュ郷土料理 雄鶏の赤ワイン煮込み

家庭料理とブルゴーニュ赤ワイン

ブルゴーニュの赤ワインにはやはり鳥類が合わせやすいです。
特に鴨肉、他の肉類では鹿肉にも合います(家庭ではなかなか出ないですが、、)
意外に合うのはカツオなどの赤み、血合いのある魚です。
魚が持つ鉄分とピノ・ノワール種が持つスパイスや土の香り、ミネラルがカツオの生臭さを消してくれてまろやかになります。
優しい赤ワインには初鰹、しっかり赤ワインなら戻り鰹に合わせても面白いかもしれません。
是非、レストランでもご家庭でもブルゴーニュ・ワインを料理とお楽しみ下さい。

顔写真

シニアソムリエ 吉間 崇行

JSA認定シニアソムリエ
HRS認定1級レストランサービス技能士
HRSテーブルマナー認定講師(西洋)
元ホテル阪急インターナショナル スペシャリティレストラン 「マルメゾン」マネージャー
2016年に地元神戸にてレストラン エスピスをオープン。マネージャー兼ソムリエとして勤務。現在に至る。