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食後酒としても愛されるお酒「マール」とは。

食後酒としても愛されるお酒「マール」とは。

コラム | 2023年6月9日 | ワインソムリエ吉間

マールてなに?
一般的にはあまり馴染みのない言葉かもしれませんが、原産地フランスでは食後に楽しむお酒として定番です。
マールはブドウを原料に造られるブランデーの一種。
ワインの製造工程で残ったブドウの果皮や種などのしぼりかすを再発酵させた後に蒸留して造られている“蒸留酒”(オー・ド・ヴィー)です。
「しぼりかす」のことをフランス語でマールと言うことからこの名前になったと言われています。
余談ですが、フランスで有名なブランデーと言えば、コニャックやアルマニャックですが、こちらはブドウそのものを原料とし、蒸留して木樽に入れて熟成し造られます。
ちなみに、イタリアでは“グラッパ”と呼ばれ、日本でもアルコールの高い飲み物として知られています。
収穫した恵みを最後まで使う知恵は昔からあり、現代のエコロジーとも言える気がします。。

絞り終わったブドウ

様々なマール

フランスではブルゴーニュやシャンパーニュなど14の産地にAOCがあり、ワイン同様厳しい品質基準も設けられています。
これらの地域で造られるマールは、マール・ド・ブルゴーニュやマール・ド・シャンパーニュとも呼ばれ愛されています。
ブルゴーニュでは、ロマネ・コンティや、ルイ・ジャド、コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエなど名だたるワインの有名生産者が高品質なマールを手掛けています。
ワイン好きにマール愛好家が多いのも納得ですね。

ブルゴーニュを代表するウォッシュチーズ[エポワス]

マールの楽しみ方

マールはブドウのしぼりかすで造られていることから、ブドウ本来の強い芳醇な風味が特徴的。
食後酒として楽しまれるだけあり、上品な甘みも感じられます。
小ぶりなグラスで香りを楽しみながら、ストレートで飲むのがオススメです。
食後の余韻にひたりながら、デザート感覚でゆったりと楽しむお酒にはぴったりです。
ドライフルーツや軽いチーズなどがあればいいですね。

オススメは、ブルゴーニュを代表するウォッシュチーズにエポワスがあります。
マール・ド・ブルゴーニュを表面に塗り、熟成させるチーズです。 香りがよく、熟成すると中のチーズがまろやかでマールでも白赤ワインでも楽しめます。

ワインに比べるとアルコール度数は高めで40度程。飲み過ぎには注意です!
※アルコールが強いお酒の香りを楽しむ時は、ゆっくり嗅ぐのはもちろんですが、両鼻では無く片方だけでゆっくり吸い込むと、無理なく楽しめます。
アルコールが高いので、ワインのように抜栓して数日で飲めなくなることはありません。
温度変化が少ない場所で保管して、ゆっくり味わってみて下さい。

グラッパグラス
顔写真

シニアソムリエ 吉間 崇行

JSA認定シニアソムリエ
HRS認定1級レストランサービス技能士
HRSテーブルマナー認定講師(西洋)
元ホテル阪急インターナショナル スペシャリティレストラン 「マルメゾン」マネージャー
2016年に地元神戸にてレストラン エスピスをオープン。マネージャー兼ソムリエとして勤務。現在に至る。