ブルゴーニュワインの格付け
コラム | 2023年1月13日 | ワインソムリエ吉間
ワインを語る上で、必ず出てくるのが格付けです。
ワインの値段や希少性など、様々なことがこの格付けで決まります。
今回は、ブルゴーニュワインの格付けを少し書きたいと思います。
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コラム | 2023年1月13日 | ワインソムリエ吉間
ワインを語る上で、必ず出てくるのが格付けです。
ワインの値段や希少性など、様々なことがこの格付けで決まります。
今回は、ブルゴーニュワインの格付けを少し書きたいと思います。
ブルゴーニュの格付けは、簡単に言うと畑に対する評価です。
比べられるボルドーでは生産者に格付けがされます。
例えば、ボルドーワインのシャトー・マルゴーは第一級ですが、このワインを造っている生産者に格付けがつくので、ワインも1つしかありません。
ですが、ブルゴーニュでは、長い年月をかけて別れてきた畑(クリマやリュー・ディ)にいくつもの生産者がワインを造っています。
同じ村の同じ畑でも、生産者が違えば、同じ格付けで同じワイン名でも味わいが異なるワインが多数あることになります。
ブルゴーニュでは家族経営が多いため、現当主(父)の引退後に、子供たちが畑を分割相続することがあります。
そうなると1つの畑がさらに分割されます。
例えば3人子供がいる場合、ドメーヌを引き継いだ長男はそのままですが、独立した二男に畑が割当てられ、娘が別のドメーヌに嫁いだ時は相手の家族の畑になったり、さらに細分化することが多々あります。
ここが難しいのですが、ブルゴーニュワインラヴァーにとっては非常に重要になってきます。
より日当たりや水捌け、土壌などの条件のよい畑を受継ぐのかがキーになってきます。
この格付は、特にシャブリ地区、コート・ド・ニュイ地区、コート・ド・ボーヌ地区は
しっかり三角形が出来ており、上からグラン・クリュ(特級畑)、プルミエ・クリュ(1級畑)、コミュナル(村名)、レジョナル(地区名)とわかれます。
ボルドーなどでは、地域によって格付けがあり違いもありますが、
ブルゴーニュワインはすべてこの三角形に入り、他の格付けはありません。
上記図ですが、コート・ドールワイン(ニュイとボーヌ)の格付け生産量比率です。
グラン・クリュは33つありますが、全体のたった1.5%のみです。プルミエ・クリュは10%、コミュナルが37.5%、レジョナルで51%です。
この三角形はA.O.P(原産地呼称保護ワイン※以前のA.O.C)のみで、この下にI.G.P(地理的表示保護ワイン)、さらにV.d.T(日常的テーブルワイン)があります。
日本に輸入されているブルゴーニュワインは、ほとんどが三角形内のA.O.Pワインです。
ボルドーワインは、それぞれのワインによってラベルが違います。
ブルゴーニュワインでは、同じ生産者の格付け違いの場合、記載の字が違うだけで、大きくラベルが変わらないので、見分けがつかない生産者も多数あります。
ブルゴーニュワイン世界第3位の輸入国日本は、赤ワインは輸入量が減少に対して、
金額が増えており高額ワインが増えている傾向です。
たった1%弱のグラン・クリュワインも日本には多数輸入されています。
コート・ドールは世界中のワイン生産地の中で最も畑の細分化と格付けが
推し進められ、ワイン名と原産地がしっかり結びつけられた地域です。
格付けと味わいが比例する地域でもあると思います。
シンプルかつ明白に分かれた格付けだけに、ある程度の知識があれば、
ワイン選びは簡単ですが価格の差が大きいのも事実です。
幅広く選べるブルゴーニュの中で、お好みのワインを見つけてみて下さい。