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美食の街リヨンから、フランス最優秀ソムリエが選ぶシャブリと料理のマリアージュ。後編

フランス現地からブルゴーニュのお便り“フランス最優秀ソムリエが選ぶシャブリと料理”

コラム | 2023年3月31日 | ワインソムリエール長谷川

こんにちは。 前回の続き、ブルゴーニュから1時間ほどの美食の街と言われるリヨンからお届けです!

ブルゴーニュ協会が開催する、2022年MOF受賞、2016年フランス最優秀ソムリエに輝いたガエタンさん(M.Gaetan BOUVIER) のおすすめシャブリとペアリングイベントに参加してきました。
今回は、魚料理とチーズ料理にあわせます。

“メインのお魚料理”

アンコウ蒸し焼き。ブールブランソース(白ワインとバターソース)に根セロリです。
根セロリはまさにセロリの根っこ。サラダとしてたべたり、今回はじゃがいものように茹でられていて、ほくほくしています。
食感はカブ。味はほんのりセロリ。
ワインに寄せて、上にワカメとシーアスパラガス(サリコルヌ)で、ヨードのニュアンスを添えています。

こちらにはシャブリのヴィエイユ・ヴィーニュとプルミエ・クリュで。

“魚料理にシャブリ2種”

ヴィエイユ・ヴィーニュ(V.V 2020))とは古い葡萄の樹で、大体が樹齢が60年以上の樹から作られたワインを意味します。
イメージ的には、人も歳を重ねれば落ち着きます。
そんな感じのブレない安定した柔らかいワインが多いなと私は感じています。

このシャブリV.Vは樹齢70年だけれども、なかなかアグレッシブ。
特有の酸もしっかり、アルコール感あり目が覚める。
まだまだやりますよ!という印象。葡萄の樹も100年の時代ですね。

プルミエ・クリュ (Fourchaume) 2020は樹齢は35年。20%は樽熟成させています。
果実、酸のバランスがよく、ほんのり木の香りものっています。今回はこちらが好み!

最後は3種のヤギチーズ。

“最後は3種のヤギチーズ”

シャロレー、リゴットブルー、フレッシュチーズはピスタチオとココナッツをまぶしてほんのり甘い。
山羊チーズはクセ強い香りの印象ですが、今回はシャブリに合わせて、3種ともに熟成が若く軽やかでクリーミーです。

こちらにはプルミエクリュと、でました!グランクリュ。
こちらは格付けも違いますが、右岸と左岸の2種でもあります。

“ヤギのチーズに1級畑と特級畑のシャブリで”

プルミエ・クリュ (Cote de Lechet 2019)
シュールリーといって、澱と一緒に10ヶ月熟成させ、マロラクティック発酵も行っています。
これは酸を乳酸に変える発酵です。その字の通り、まろやかになり、とてもフルーティさがとても華やかです。
(この発酵は「する」「しない」で味わいに大きな違いがあり、造り手の判断で決められます)

グラン・クリュ(Les Clos 2018)も同じく、シュールリーとマロラクティック発酵。
レモンタルトのような、甘さと酸味の調和した香りと味わい。最後にフワッと海の潮の香りがあがりました。

ガエタンさんはワインを料理に寄せていくのではなく、料理に足し算、もしくは引き算をして、ワインに寄せていく。
そんなマリアージュを楽しんでおられました!
いつもはサービスする側ですが、こうして座ってゆっくり会話、料理、ワインと共に楽しむと、 よりペアリングの意味合いを感じることができました。
今回はリヨンからのお便りでした。

ご自宅でお気軽シャブリマリアージュ。「ポテチ塩味」おすすめです♪
顔写真

ソムリエール 長谷川 祥子

JSA認定ソムリエ
2008年 渡仏。
Lyonのワインショップで研修を経て、フランス中央地区のレストランに従事。
2014年 Beauneのワイン醸造学校にて国家資格BPSommelierを取得
2017年 オーナーソムリエとしてリヨンで8席のみの小さなフランス料理レストランをオープン。
Restaurant La Sommeliere (レストラン ラ・ソムリエール )
2019年 ミシュラン一つ星をいただき、現在に至る。
https://www.la-sommeliere.net/