コシュ・デュリ / Coche Dury
ギド・デ・メイユール・ヴァン・ド・フランス2025年4つ星生産者。言わずと知れたムルソーの神様的トップ・ドメーヌ。
ドメーヌの歴史
コシュ・デュリの歴史は1920年から始まります。
パリに独自の販売ルートを持っていたが、ムルソーは昔、赤ワインの産地だった為、なかなか売れず、60年代末にアメリカ人がムルソーの白ワインを評価してくれたおかげで何とか起動にのっていきます。
その流れもあり、ネゴシアン業からスタートし自社ラベルのワインが販売されたのは1973年から。
この年に3代目当主になったジャン・フランソワ・コシュがシャルドネの神と言うべき存在のワイナリーを確立させます。
ちなみにデュリは3代目の奥様の姓を取って、本人の姓とあわせて「ジャン・フランソワ・コシュ・デュリ」と命名。
2008年から次男のラファエル氏が4代目になり、現在は「コシュ・デュリ」にドメーヌ名を変えています。
栽培と醸造
ノンフィルターで長期熟成型白ワインの代表的なドメーヌ。ラファエルは父ジャン・フランソワの哲学を継承し、畑作業に重点を置いています。
農薬は排除し、自然の生態系を維持、健康な畑作りを中心に栽培を行っています。
畑はすべて鋤で耕し、株一つ一つに適した仕立て方を選択し、ぶどうの状態によって新樽の割合を変えるなどワイン造りはどこまでもきめ細かく行います。
摘芽は1株につき5~6芽と厳しく、摘房は実施しません。収穫は手摘み、運搬は牽引車。選定はギュイヨとコルドン。
1株ごと確認し、樹勢の強い株にはコルドンを選択することで、糖度がギュイヨより1.5倍上がり、30%ほど収量を抑える事が出来ます。
白ぶどうはしっかり破砕してから圧搾するのが特徴です。発酵は、オーク樽を使用。
熟成樽の新樽比率はヴィンテージにより異なりますが、敢えて低く抑えられており、グラン・クリュで概ね50%、それ以外は25%以下。
ワインブレンド後、再び樽に戻して2回目の冬を過ごし、2年目の4月に樽ごとに瓶詰、という初代から受け継ぐ最低18ヶ月の長期熟成が行われてます。
時代と共によりこだわりと妥協の無い造りが感じられるドメーヌです。