ユベール・ラミー / Hubert Lamy
ギド・デ・メイユール・ヴァン・ド・フランス2024年2つ星生産者。70%は輸出される、現当主が世界に広めたサン・トーバンの老舗ドメーヌ。
ドメーヌの歴史
1640年からサン・トーバンでぶどう栽培を行っていた歴史の古いドメーヌです。
ユベール氏は、父であるジャン・ラミーの元で働き、主にネゴシアン業を行っていましたが、1973年に自らの名でドメーヌを起ち上げました。
それからは、サン・トーバンの銘1級畑であるクロ・ド・ラ・シャトニエールの購入、また賃貸契約で銘醸地を手に入れるなどして徐々に規模の拡大をはかっていきました。今ではサン・トーバンを中心にピュリニー・モンラッシェやシャサーニュ・モンラッシェなどの有名アペラシオンにも自社畑を所有しています。
ドメーヌの規模拡大を成功させたユベール氏も勇退。
1995年にはドメーヌ・メオカミュゼを始め、世界各国でのワイン造りとマーケティングを学んだ息子のオリヴィエ氏が引継ぎ、経験を活かして新しい手法で運営しています。
彼は周りから’’彼ほど情熱的で知識が豊富なワインメーカーはいない’’といわれるほどの勤勉家で独自の哲学をもっており、テロワールからより多くのものをワインに反映させるべく、2000年頃から一部の区画で通常の3倍の高密度となる1ヘクタールあたり28,000本~30,000本の密植でブドウ樹を植え、通常の3倍の手間をかけながらワイン造りを行っています。
その結果は圧倒的で、他では真似のできない深みと奥行きが表現されています。
栽培と醸造
栽培はグイヨ仕立てにて、5月から3ヶ月間は毎月グリーンハーヴェストを施します。
10年の間、化学肥料は一切やらずに土壌を修正しています。
白ワインの醸造は、畑から収穫された葡萄はベルトコンベアでプレス機に入れられます。
プレスされたジュースはステンレスタンクで一晩、清澄のために静置されます。
翌日に清澄されたジュースは重力によって地下の樽へ流れていき、伝統的なバリックではなく300Lとドゥミ・ミュイと呼ばれる600Lの樽を使用します。
アルコール発酵、マロラクティック発酵ともに樽内で行われます。
赤ワインの醸造は、収穫された葡萄は震動式選果台で選別し、除梗した後にベルトコンベアでセメントタンクに入れられます。
そこから3~10日後に約2週間かけてアルコール発酵を行います。発酵後に不純物を分離するデキュヴァージュを行ってからプレスします。ジュースを一晩、清澄のために静置させ樽に。
およそ15カ月の樽熟成を終えてワインを瓶詰めします。