最高のモノポール
バタイエールはオー・ヴェルジュレスの中に位置するアルベール・モロのモノポール(単独所有)畑。
以前は石垣に囲まれており「クロ・バタイエール」と呼ばれ、1855年にドクター・ラヴェルがサヴィニーにおける最高の畑と記しているほどの優良畑です。
10年以上熟成されたお値打ちワイン。
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アルベール・モロ / Albert Morot
1級畑を7つ所有、近年洗練さに磨きがかかったボーヌには欠かせない造り手。
1820年にネゴシアンとしてスタートしましたが、1890年にぶどう畑を購入。
それ以来、ネゴシアンとドメーヌの2つを行っていました。しかし1980年代半ばに、経営に携わっていたアルベール・モロの孫ギィ・モロが病気で倒れたことにより、ネゴシアン業を撤退。
共に経営を任されていた同じく孫のフランソワーズ・ショパンはドメーヌ経営のみに集中する事となりました。そんなフランソワーズも引退を迎え、直系の子供がいなかったことから、パリで生まれモンペリエで農学を修めた、甥のジョフロワ・ショパン・ド・ジュンヴリを当主に迎える事になりました。
かつては飲み頃になるまで年月を要する頑なな印象の強かったモロのワインですが、ジョフロワの時代になり洗練さが加わり、とくに近年の出来は磨きがかかっている印象です。
アルベール・モロはボーヌの1級畑を7つも保有しており、ボーヌの特徴を知るには最適のドメーヌと言えます。赤ワインの醸造は完全除梗し、4,5日の低温マセレーションを経てアルコール発酵を行います。
以前は木桶を使っていましたが、2005年からステンレスタンクにて発酵させています。トータルで20日間のキュヴェゾンの間に発酵の前半はピジャージュ、後半はルモンタージュにより抽出します。
樽熟成は18ヶ月で新樽率を50%と高かったのですが、近年徐々にその比率を落とし、2009年以降は3分の1で熟成させています。瓶詰めまで澱引き行いません。
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これはワイン中の炭酸ガスで酸化を防ぎ、亜硫酸の添加を避ける目的があります。
- Vintage 2019
2019年、9のつく年はグレートヴィンテージ?低温と高温な1年
温暖な冬で生育が早くなると思われたが、大雨や6月の気温の低下で開花と結実が遅れます。夏は暑く9月の水不足にも見舞われ、前年より収穫は減少しますが、綺麗で豊かな酸と、ピュアなアロマが特徴になる9のつく年ならではの質の良いビンテージになりました。
サヴィニー・レ・ボーヌ / Savigny les Beaune
長熟としなやかな赤ワインを生み出す産地
コート・ドールでは珍しい東向きに大きく開けた半円形の土地で、左岸は南東から真南、右岸は北東から東向きの扇状地の両斜面に畑があります。
また幹線道路の国道から集落が東に離れています。斜面の母岩は下部が石灰岩、上部が泥灰岩で構成されており、石灰質による沖積土砂利が多く、扇状地は水はけに優れています。
生産量のほとんどが赤ワインで、斜面のワインは長熟で、他は優しくなめらかな味わいのワインが生まれます。