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2022年ブルゴーニュワイン情報と新たなスポット

2022年ブルゴーニュワイン情報と新たなスポット

コラム | 2023年6月30日 | ワインソムリエ吉間

2022年ヴィンテージ
2022年のブルゴーニュの現状はどうでしょうか。
新たなスポットもご紹介!
前回の2021年のコラムに続いて昨年の現状を書きたいと思います。

五つ星ヴィンテージ?

ここ数年、霜や雹が、夏の高温と病虫害など、あまりいい知らせが無いのが現状ですが、 まずは、いいお知らせ。
2022年も4月3日から数日発生した霜の被害は出たものの、前年や2016年のような壊滅的な被害は免れたようです。
全体的にも霜と病害で収穫量が激減した2021年よりは好転しました。

5月末に開花が始まり、平均気温が過去の月平均を3℃上回り天候が良好、 日本と同じで、6月の猛烈な暑さで干ばつの恐れが懸念されています。
暑い夏は病害の発生はなく、8月中旬の雨がブドウの樹に潤いを耐えて、偉大な1959年に匹敵するとも言われています。
数年、量の少ない年が続いたこともあり、2022年は生産者みなに笑顔が戻った年のようです。

新たなスポット

ワイン現状とは少し離れますが、ユネスコの世界遺産に登録されている“伝統的なフランス料理”と“ブルゴーニュのクリマ”に特化した施設【国際ガストロノミー&ワイン都市(CIGV)】が5月6日にディジョンにてオープンしています。
美食の街と言えばディジョン。フランス料理とブルゴーニュワインの価値を伝えるのが目的のようで、研修施設や、料理教室、ブルゴーニュワイン委員会のワインスクールや、ラムロワーズ(3ツ星レストラン)が経営するレストランなどが入っているとのことで、見学や試飲なども出来るようです。
ブルゴーニュワイン委員会がワイナリー観光に役立つセラーガイドなども作成されたようで、コロナ禍が収まり旅行が行きやすくなったので、是非よってみたい場所ですね。

国際ガストロノミー&ワイン都市(CIGV)HPこちら

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ぶどう以外の資材の深刻な値上がり

コロナ禍で、畑仕事の人手が足りないとの話も聞こえていましたが、 ロシアの一件など、天然ガスやエネルギー需要不足なども逼迫しています。
ガラスボトル・箱・ラベル・キャップシール・畑で使用する機材などあらゆるものが20~50%前後まで値上がりしています。
ブルゴーニュにいる長谷川さん情報では、4月の雪と霜対策に焚き火と温かい風を送る機械の導入(一台1,000万円)などの自然災害への対策費などもあり、ワインの値段高騰の要因のひとつと言ってます。
そんな中、希少ワイン等のオークションでは、ブルゴーニュワインは予想価格を大幅に上げての過去史上最高額などの知らせも。 お金のあるところには関係ないのかも。。

世代交代

DRCをけん引したオベール・ド・ヴィレーヌ氏の引退、ドメーヌ・ド・ヴォギュエも醸造責任者の交代、昨年末のドミニク・ラフォンの引退、そして ミシェル・ニーロンは4代目へ。ルイ・ラトィールの11代目当主ルイ・ファブリス・ラトゥール氏も58歳の若さで亡くなります。
ブルゴーニュワインも世代交代が続いていますね。

年々高騰するワイン。
やっと収穫が増えても価格が下がることが無く、それにかかるコストが大幅に上がっているのが現状です。
ワインラヴァーのマクロン大統領の再選が決まり、ワイン業界&消費者に追い風になればと思います。
来年の今頃には、2022年ヴィンテージワインが届いているころかと思います。
さぁ、どんなワインになっているでしょうか。楽しみですね。

顔写真

シニアソムリエ 吉間 崇行

JSA認定シニアソムリエ
HRS認定1級レストランサービス技能士
HRSテーブルマナー認定講師(西洋)
元ホテル阪急インターナショナル スペシャリティレストラン 「マルメゾン」マネージャー
2016年に地元神戸にてレストラン エスピスをオープン。マネージャー兼ソムリエとして勤務。現在に至る。