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マコンのスペシャリスト【アンドレ・ボノム】当主初来日

マコンのスペシャリスト【アンドレ・ボノム】当主初来日

コラム | 2024年4月26日 | ソムリエ吉間

インポーター エイ・エム・ズィー様からご招待頂き、アンドレ・ボノム現当主オレリアン・パルテ氏が来阪。
NEWヴィンテージが入荷する前のタイミングで、貴重なワインと料理を楽しみながらお話を伺いに行ってきました。

大阪のホテル時代からマコン、ヴィレ・クレッセと言えばアンドレ・ボノムを使っていた私にとって身近に感じる生産者。
ただ、南のブルゴーニュの上級キュヴェやバックヴィンテージを扱うことが少なく、また来日されたことがなかった為、、本当に貴重な時間でした。
祖父も父の時代にも、オレリアン夫妻も初来日でした。

https://www.hiramatsurestaurant.jp/hiramatsu-lemidi/

会場は、西梅田にあるレストランテ ル・ミディ ひらまつ。
長い廊下と天井高さ6mの開放感あふれるメインダイニングもあり優雅にお食事を楽しめるレストランです。
今回はプライベート個室にて。

すべてシャルドネ

ワインは泡、白、半甘口の6種類。もちろんブドウ品種はシャルドネのみ。
赤ワインがありませんが、料理も魚介を中心で、お肉も優しい味わいの仔牛とリードヴォーの為、合わせて頂いたオレリアン最高傑作2019年ヴィレ・クレッセ“オマージュ・ア・ジゼル・ボノム”とマリアージュしていました。

仔牛とアスパラのアロースト リードヴォーのムニャイア モリーユソース

料理とワインのMariage

より印象に残ったのは、スタートで出された2018年のクレマン・ド・ブルゴーニュ。
ブラン・ド・ブランで、樹齢50~60年のヴィエイユ・ヴィーニュ。
ドサージュ1.5~2g。50%樽、50%ステンレスタンクで醗酵、熟成。最低24ヶ月以上瓶熟。
ミネラリーですが、クリーミーな泡立ちと旨味が濃縮されており、クレマン・ド・ブルゴーニュの中で他を圧倒する品質でした。
すべて自社作業なのもびっくりした。
近日2020年ヴィンテージが入荷とことで、クリマでも販売しますが、個人的にも買いたいと思います。

あと、オレリアン氏がチキンやクリームソースにお勧めと言っていたヴィレ・クレッセ“レ・プレトル・ド・カンテーヌ”復刻ラベル。
今回は太刀魚のベッカフィーコに合わせていました。
2017年ヴィンテージだったので、いい感じで酸も落ち着いており、リッチでふくよか。
大きな海老も付いており、ソースもオレンジ香るノイリーソース(ノイリー酒にエシャロット、生クリームやレモンを使ったソース)だった為、お魚でも非常にGoodでした!!

前菜の金目鯛の炙り マリナーラソース  魚料理の太刀魚のベッカフィーコ オレンジ香るノイリーソース

デザートにヴァン・ド・フランス ブラン レ・グラップ・ドール ドゥミ・セック2018年500ml
遅摘みブドウから造る半甘口ワイン。
レイトハーベストのシャルドネで通常収穫より15日後に収穫したブドウを使用。
貴腐菌が付く前の成熟したブドウで、古樽で6ヶ月発酵後に2年間樽熟成したもの。
残糖が30gが規定にあわない為、格付けはヴァン・ド・フランスですが、規定に合わして残糖を調節するより、自分が造りたい自然なワインを一番に考えて造られています。

これに、清美オレンジのタルトと蜂蜜、レモンバーベナのジェラート。
オレリアン氏もご自身で蜂蜜を造っているそうで、シェフは知っているのか!?と非常に喜んでいました。
オレンジの酸味と苦味、ほどよい甘みがドゥミ・セックとマッチしていました。
このワインは、次の入荷は未定。。ちょっと残念です。

清美オレンジのタルト仕立て レモンバーベナ香るジェラートを添えて かわいい蜂のチョコがちょこっとのってます。

食後に質問タイム

個人的に聞きたく、質問しました。
近年、再注目されているアリゴテについて興味はありますか?アリゴテの畑は持ってますか?

オレリアン氏:非常に興味があります。ただ、今の自社畑では植えるところがない。
祖父の教えで、ブドウの樹を切ったらダメと言われており、それを守っています。
今の樹(ヴィエイユ・ヴィーニュ)を切ってまで造る気はない。
造ったら誰にも負けない美味しいアリゴテ・ワインを造る自信はある(笑)との事でした。
高樹齢のブドウの樹が多いのも納得しました。ただ、ちょっと飲んでみたい気もします。。
もし、アリゴテワインを造ったら、日本にはエイ・エム・ズィー様特別キュヴェを造ると言ってました!!もちろん、まだ畑も何もないので、いつになるかは未定(笑)

奥様のことも教えていただきました。
マコンで赤ワインを造っているドメーヌのお嬢様とのこと。
実は、オレリアン氏は赤ワインも造っており、ブドウは奥様の実家から買っているとのことでした。
私は知らなかったのですが、約2年前からブルゴーニュ・ルージュとして販売されてるそうです。
さらに驚いたのは、アンドレ・ボノムでドメーヌとして、マコン・ルージュを造っているとのこと。樹齢60年のヴィエイユ・ヴィーニュワイン。
ただ、生産量が2,000本以下とのことで、日本未入荷とのことです。
奥様と結婚したことで、ドメーヌとして初めて赤ワインを造ったそうです。影響大!!ちなみに奥様はお酒を一切飲みません。(この日もノンアルコールでした)

最後にオレリアン氏が、
コート・ドールのワインは非常に高くなっているタイミングで、マコンのワインを知ってもらう機会に、来日できたことは嬉しく良かったと言ってました。
まだ、30代!!エイ・エム・ズィーの社長と同じ歳!?198?年生まれとのこと。
2024年のワイン界のミシュランガイド「ル・ギド・デ・メイユール・ヴァン・ド・フランス2024」にも初掲載されたドメーヌ・アンドレ・ボノム
これからさらなる飛躍が楽しみなオレリアン・パルテ氏でした。

アンドレ・ボノム最新2022年、2021年ワインは来月5月中旬以降にクリマ掲載予定です。
お楽しみに!!

顔写真

シニアソムリエ 吉間 崇行

JSA認定シニアソムリエ
HRS認定1級レストランサービス技能士
HRSテーブルマナー認定講師(西洋)
元ホテル阪急インターナショナル スペシャリティレストラン 「マルメゾン」マネージャー
2016年に地元神戸にてレストラン エスピスをオープン。マネージャー兼ソムリエとして勤務。現在に至る。