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ビオワインとは。

ビオワインとは。

コラム | 2023年2月10日 | ワインソムリエ吉間

ワインと関わるようになり20年弱ですが、まだまだ知らない事が多くあります。
最近のワインの流行や気候変化により、本当に様々なワインが増えたような気がします。
そのひとつにビオディナミなどの農法、よく見かけるビオワインがありますが、これはどのようなものでしょうか。
私も、まだまだ勉強中ですが少し書きたいと思います。

“ビオの定義”

ワインに留まらず、Bio(ビオ)はよく見かけます。
Bio製品とはオーガニック(有機酸由来)製品のことで、 フランス農務省が認可する有機栽培Agriculture Biologique(アグリキュルチュール ビオロジック)由来製品には“ABマーク”付けられて、政府認可、欧州基準のオーガニック認可マークでもあります。 フランスはBIO大国で、1980年代には取り組み、ワイン、ぶどう栽培にもその流れがきています。

“ビオワインの栽培方法”

日本で、ビオワインと呼ばれるのは大きく3つあります。
リュット・レゾネ(減農薬法)
栽培にあたり可能な限り農薬などを使用しない栽培方法で、明確な決まりは無く、 個々で名乗ることができます。

ビオロジック(有機農法)
有機栽培を示す大きな用語でもあり、畑で除草剤や殺虫剤、化学肥料などを使わず土壌環境保全を図る農法。エコセールや上記のABなどの国際承認団体があります。

ビオディナミ(育成を天体に合わせた有機農法)
オーストリアの思想家ルドウフ・シュタイナーの影響を受けた有機農法の一種。
ビオロジックを更に進めた、化学薬品、肥料を使わないだけでなく、天体の動きにあわせた栽培・醸造の手順を決める農法です。英語でバイオダイナミックと言います。
馬で畑を耕したり、生産者によっては自ら肥料を配合したりと個性的は造り手がいます。

“フランスのブドウ畑”

有機栽培のブドウ畑は2019年時点では、フランス国内の14%の面積を占めていましたが、現在は20%近いとされています。 スペインやイタリアを抜いて世界一位になります。
売上高もフランス市場で23%、輸出量は57%増加しています。

クリマで掲載しているブルゴーニュワイン生産者も、上記3つに当てはまる生産者が約半分にもなります。
あえて有機栽培とは記載しておらず、昔からそのように栽培している生産者も多数あります。

“お店でのビオワイン”

最近はジャンルを超えたレストランやスタンドバー、ワインバーなどでよく見かけるビオワインの多くは上記の②と③の方法で栽培されたぶどうを用いたワインです。
ブルゴーニュワインではまだ少ないですが、ラベルも特徴的なものが増えましたね。
ひと目で、どこのワインかわからない、品種が書いてないので、私は未だに戸惑います。。
ワインスクールに通っていたころも、同年代の生徒さんと自然派ワインのブラインド・テイスティングを行うと、皆考え込んで面白いくらいに答えがバラバラになっていました。

“ビオワインの個性”

また、ビオディナミ農法は醸造にも自然酵母などを使用する為、他のワインにない独特な香りがあります。
俗に言うビオ臭です。
自然を意識するので、無濾過のワインが多く、色合いもロゼワインのようなボトルもあり、ぶどう品種の個性より醸造による個性が出ているワインも多数あります。
また違ったワインの楽しみ方が出来るかもしれませんね。
日本では、ビオワインを名乗る決まりがはっきりしていませんので、全く明記していないワインもありますし、 ボトルの裏ラベルにビオワインのマークなど記載したワインもあります。
是非、ボトルの裏ラベルも見て下さいね。

顔写真

シニアソムリエ 吉間 崇行

JSA認定シニアソムリエ
HRS認定1級レストランサービス技能士
HRSテーブルマナー認定講師(西洋)
元ホテル阪急インターナショナル スペシャリティレストラン 「マルメゾン」マネージャー
2016年に地元神戸にてレストラン エスピスをオープン。マネージャー兼ソムリエとして勤務。現在に至る。