世界で名高い「オリヴィエ・ルフレーヴ」社長ご来店。ソムリエが明かす本音とは。
コラム | 2023年4月28日 | ワインソムリエ吉間
ネゴシアン業として、世界に名高い“オリヴィエ・ルフレーヴ”
今回、オリヴィエ・ルフレーヴ氏の義息子であり社長のジャン・スベイラン氏がご来店。
貴重なお話と試飲出来る機会がありましたので、少し書きたいと思います。
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コラム | 2023年4月28日 | ワインソムリエ吉間
ネゴシアン業として、世界に名高い“オリヴィエ・ルフレーヴ”
今回、オリヴィエ・ルフレーヴ氏の義息子であり社長のジャン・スベイラン氏がご来店。
貴重なお話と試飲出来る機会がありましたので、少し書きたいと思います。
ミュージシャンとして歩み、ワイン造りに関わってこなかったオリヴィエ氏でしたが、 1984年、「世界最高峰のシャルドネ」の名声を得ていたドメーヌ・ルフレーヴを築いた祖父のヴァンサンと、 兄弟のパトリックの力を借りて、オリヴィエ氏自らの名を冠し独立します。
1993年にヴァンサンが亡くなり、ドメーヌ・ルフレーヴはヴァンサンの娘であるアンヌ・クロードが引き継ぎます。
1982年から関わっていたヴァンサイン氏は、1994年までドメーヌの経営に関わり、それ以降はよりネゴシアン「オリヴィエ・ルフレーヴ」に専念していきます。
ワインの生産は90%がシャルドネ。
ネゴシアンと言われると、買付ブドウやワインを購入して瓶詰めするなど様々なネゴシアン業があります。
オリヴィエ・ルフレーヴは20haのドメーヌ畑と80haのネゴシアン畑(契約栽培農家)があり、
契約栽培農家にも、オリヴィエ・ルフレーヴのチームが、栽培方法や収穫日まで細かく指定します。
さらに、全ての畑のブドウは同じチームが手摘みで収穫するので、ドメーヌワインと引けを取らないワインが出来ます。
それを指示するのは、ムルソーの名門ドメーヌ・ルーロ出身のフランク・グリュ氏が1989年から醸造責任者に就任。
醸造だけでなく、栽培から買付まで全てオリヴィエの右腕として行っています。
今回、社長のジャン・スベイラン氏とご一緒に試飲したワインをご紹介。
①ブルゴーニュ ブラン レ・セティエ 2020
スベイラン氏いわく、オリヴィエ・ルフレーヴの基本となるワイン。ACブルゴーニュの格付けですが、このワインのクオリティが低いとオリヴィエ・ルフレーヴ社のイメージも下がるとも言ってました。
実際、グラスに注がれた時、ムルソー?と思うほど。(試飲アイテムを聞いておらず、ボトルも見てなかったので)
ほんのり樽の香りと程よい酸味、まろやかな味わいでミネラル感もあるので、重たすぎずバランスの取れたワイン。
ピュリニー・モンラッシェのブドウ60%とムルソーのブドウ40%ブレンド、ステンレスと木樽のブレンドで醸造されています。
ACブルゴーニュと思えないクオリティの高いワインです。
②ムルソー 2020
先程のワインをムルソーと思ってしまった私でしたが、やはりこちらは別格でした。
12区画のブドウをブレンド。20%新樽で8ヶ月熟成。
樽香、アーモンドのような香りと厚みを感じ、果実味とミツのような甘味も感じます。
昔のこってりしたムルソーでは無く、酸とミネラルのバランスもいいので、ふくよかな味わいとの調和が取れ 余韻の長いワインです。
③ピュリニー・モンラッシェ 2020
きれいなグリーニエロー。酸と溶け込んだ樽香、心地よい苦味があり複雑さを増します。
シトラスの香りを感じたのですが、スベイラン氏は日本のゆずを連想したそうです。
ピュリニー・モンラッシェ全体の22区画のブドウをブレンドしているので、ピュリニー・モンラッシェの基本とも入れるワイン。
キリッとしたミネラルと複雑さが交わった、香り高いエレガントワインでした。
新樽率20%
番外編 ヴァランタン・ルフレーヴ(シャンパーニュ)
オリヴィエ・ルフレーヴがコート・ド・ブラン地区のオジェ村でネゴシアンマニュピュランとして設立したシャンパーニュも試飲しました。
ラベルには、コードが振られており、文字はテロワール、数字はベースワインのヴィンテージとドサージュが示されています。
ブルゴーニュで培ったシャルドネの技術をシャンパーニュでも表現しています。
今回は、CV/17/50
CV=グラン・クリュのクラマンとプルミエ・クリュのヴェルジェの頭文字。
17=ベースワインのヴィンテージ2017年。
50=ドサージュ5.0g/Lが表記されていました。
以前のラベルには、オリヴィエ氏をイメージする白いハットが描かれていたので質問したのですが、今はラベルには載せずモダンなラベルに。
シャンパーニュ地方でドメーヌものとなる最高のシャンパーニュが完成したら描きたいと言ってました。
それが出来るのを楽しみにしたいですね。
こんなこと書くと怒られるかもしれませんが、
私がソムリエになりたての頃は、どうしてもドメーヌ・ルフレーヴのネゴシアン部門であり、味わいやクオリティの部分で差があるように感じてました。実際、手に入る量も違ってました。
ですが、今回久しぶりに味わう事ができ、その品質の高さに驚きました。
現状、オリヴィエ・ルフレーヴのワインも今は入荷数が少なく、たくさんお届けできません。
このクオリティがあるから世界中の人々が好み、輸出され割当てが減っているのか。。
納得ですが、数が無いのが残念です。
本数に限りがありますが、是非味わってみて下さい。
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