その制定を強く働きかけたのが、当主のオベール・ド・ヴィレーヌである。
コート・ドールで一般的なアリゴテ・ベールではなく、より樹勢が低く、良質のブドウを実らせるアリゴテ・ドールが植えられている。
とてもアリゴテとは思えないほどの厚みと複雑さを備え、酸味は穏やかでフィネスとともにまろやかさが感じられる。
※インポーター資料より。このブーズロンを飲んだとき、アリゴテ=酸っぱい、酸味が強いのイメージは払拭します!
酸味はもちろんありますが、それ以上に“うまみ”奥行きを感じました。
現当主ピエール・ド・ブノワとの会食時に和食とのマリアージュで、粕汁に縮みほうれん草とトマトが入っており、
粕汁の甘くふんわりとした香りとコクに、トマトの酸味がこのアリゴテとピッタリだったのを思い出します。
クラッシク・アリゴテのイメージのド・ヴィレーヌですが、これほどうまみを感じるアリゴテは他にないと思います。
ド・ヴィレーヌ / de Villaine
ギド・デ・メイユール・ヴァン・ド・フランス2024年1つ星生産者。アリゴテの可能性を見出し世に知らしめた、DRC共同経営者が営む個人ドメーヌ。
ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ(DRC)の共同経営者であるオベール・ド・ヴィレーヌ氏が、妻のパメラ女史と共にコート・シャロネーズにて展開するドメーヌです。
今ではアリゴテの産地として知られているコート・シャロネーズ地区にあるブーズロン村。
シャルドネよりも格下にとらえられがちのアリゴテでしたが、1998年にはアリゴテを唯一の品種として認めるAOCブーズロンが誕生しました。
その立役者となったのが誰であろう、このオベール・ド・ヴィレーヌ氏です。ヴィレーヌ氏はブーズロンのテロワールとアリゴテの相性を確信し、素晴らしいアリゴテワインを手掛け始めたことでアリゴテが高く評価され世界で認められるようにまでになりました。
アリゴテを手掛ける他の生産者の追随を許さないといっても過言ではないほど、非常に高貴で見事なアリゴテを生み出しています。
ドメーヌは標高270~350mの斜面に合計21haの畑をもち、そのうち9haがブーズロンのアリゴテです。
このアリゴテはアリゴテ・ドレと呼ばれるクローンであり、コート・ドールで一般的なアリゴテ・ヴェールと異なり糖度が高く、香りも華やかとされます。ドメーヌでは86年からビオロジック栽培を実践し、現在は一部の畑でビオディナミ農法も実践。
97年にカリテ・フランスの認証を取得しています。ほかにコート・シャロネーズの赤と白、メルキュレとリュリー、さらにサントネイにも畑を持ち、醸造法はじつに伝統的。
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アリゴテは大樽で発酵、熟成。
その他のシャルドネから造られる白ワインも大樽と小樽を併用して醸造し、新樽は一切使いません。
赤ワインは木桶で発酵ののち小樽で熟成させるが、やはり新樽率はゼロです。
- Vintage 2022
2022年は、生産者に笑顔が戻ったヴィンテージ。
2022年も4月3日から数日発生した霜の被害は出たものの、前年や2016年のような壊滅的な被害は免れたようです。
全体的にも霜と病害で収穫量が激減した2021年よりは好転しました。
5月末に開花が始まり、平均気温が過去の月平均を3℃上回り天候が良好、日本と同じで、6月の猛烈な暑さで干ばつの恐れが懸念されています。
暑い夏は病害の発生はなく、8月中旬の雨がブドウの樹に潤いを耐えて、偉大な1959年に匹敵するとも言われています。
数年、量の少ない年が続いたこともあり、2022年は生産者みなに笑顔が戻った年に。
ブーズロン / Bouzeron
ブルゴーニュ村で唯一、アリゴテ種が認められたアペラシオン。
ブルゴーニュ村の中で唯一、アリゴテ種が認められたA.O.Cです。
以前は、ブルゴーニュ・アリゴテ・ブーズロンと言うレジョナルでしたが、1998年2月17日付けにてA.O.Cブーズロンのコミュナルに認められました。村を中心とした丘陵地の斜面上部にてアリゴテが栽培されており、泥灰岩混じりの石灰岩です。斜面下部では、シャルドネとピノ・ノワールが栽培され、ブルゴーニュ・コート・シャロネーズとして販売されます。プルミエ・クリュとグラン・クリュはありません。