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カミュ・ペール・エ・フィス / Camus Pere & Fils
50年間変わらないシンプル製法で、’’エレガント’’なジュヴレ・シャンベルタンを造り続ける名門ドメーヌ。
ジュヴレ・シャンベルタン村に住む歴史的な一族であり、1850年代からブドウ栽培が行われていました。
当初はワインを樽で大量に売買していたものの、1920年代には一部の瓶詰めを開始。
瓶詰め当初は瓶作りも工業化されておらず、職人が一本一本口で吹いて作っていたため、形が微妙に異なっていました。
その後、1960年には完全に瓶詰めされて市場に売り出されるようになりました。
黒に金色の字の豪華なエチケットが特徴的です。シンプルでクラシックな味わいを表現し続けるカミュ・ペール・エ・フィス。
現在の当主であるユベールは創始者ジョセフ・カミュの孫であり、ジョヴレ最大の地主のうちの一人でもあります。彼は1937年に生まれ、兵役を経て一家のドメーヌでの常勤に就きます。
その後80歳を超えても今も現役で頑張っています。
彼のその人柄や業績から、地元からの人望も厚く、功績が讃えられ、1990年にはレジオン・ドヌール勲章を授与されています。非常にシンプルな製法であり、発酵時の温度調節機の導入以外は基本的におよそ50年間変わっていません。
40年を超えるブドウの木から収穫されるブドウは、全て手摘みで行われ、皮や種ごと発酵用桶に入れられます。そういった収穫作業の後、完全に除梗された後に1週間から10日ほどの1次発酵に入り、ブドウの皮に含まれるアロマやタンニンなどを引き出します。
その後、ルモンタージュ・ピジャージュが毎日1日1回行われ、1920年製の昔ながらの圧搾機を用いてゆっくりとプレスされます。そうして圧搾されたワインは15~18ヶ月樽で熟成され、瓶詰めされます。
新樽の比率は平均で25%(グランクリュは50%)となっています。現在の濃くパワフルなジュヴレでは無く、エレガントで旨味の濃縮した変わらない味わいが特徴です。
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カミュは生産量のおよそ70%がドメーヌ元詰めを行い、残りをネゴシアンに販売しています。
- Vintage 2014
2014年は、優良なワインの年
素晴らしい春の気候にて開花時期は順調でしたが、6月28日の大嵐でこの年も雹の被害を受けます。冷涼な夏でぶどうは健康でよい状態に戻り白ワインは優良なヴィンテージに、赤ワインもオウトウショウジョウバエが発生し被害を受けましたが、選果台で取り除きよりいいぶどうでワインが出来たヴィンテージになりました。
ジュヴレ・シャンベルタン / Gevery Chambertin
9つのグラン・クリュを擁する、力強い男性的なワインを生み出すブルゴーニュワインの王様
コート・ド・ニュイ地区で最大の面積を持ち、最も多く9つのグラン・クリュがある代表的な村です。
ニュイ地区でヴォーヌ・ロマネ村と人気を二分する村。芳醇で力強く男性的なワインとして有名です。集落の背後にある背斜谷を境に北部・扇状地・南部に分かれます。
北部にはクロ・サン・ジャックなど代表するプルミエ・クリュが多く、扇状地にはコミュナルが中心、南部には9つの全グラン・クリュが生産されています。
グラン・クリュは標高約260~300mの東向きの斜面に並んでいます。土壌は区画によって異なりますが、グラン・クリュは茶色い土壌に泥土や砂利質の蓄積物で斜面は粘土石灰質。プルミエ・クリュは茶色い石灰質、コミュナルは茶色のカルシウム質と石灰岩の土壌に斜面から崩れ落ちた蓄積物や平野部の赤い泥土に覆われた泥灰岩で、この小石が多い土壌はワインにエレガンスを与え、粘土と貝の化石を多く含む泥灰岩が、ワインにボディを与えてくれます。
ぶどうはピノ・ノワールのみ使用可能で、北に位置するブロション村の一部が含まれます。