壌は石灰質を含んだ軽めの砂質で、ワインも繊維で軽やかな仕上がり。
チェリーや赤スグリの赤い果実系にほんのり梅シソっぽさ。優しい味わいを基調としたボーヌ。
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アルベール・モロ / Albert Morot
1級畑を7つ所有、近年洗練さに磨きがかかったボーヌには欠かせない造り手。
1820年にネゴシアンとしてスタートしましたが、1890年にぶどう畑を購入。
それ以来、ネゴシアンとドメーヌの2つを行っていました。しかし1980年代半ばに、経営に携わっていたアルベール・モロの孫ギィ・モロが病気で倒れたことにより、ネゴシアン業を撤退。
共に経営を任されていた同じく孫のフランソワーズ・ショパンはドメーヌ経営のみに集中する事となりました。そんなフランソワーズも引退を迎え、直系の子供がいなかったことから、パリで生まれモンペリエで農学を修めた、甥のジョフロワ・ショパン・ド・ジュンヴリを当主に迎える事になりました。
かつては飲み頃になるまで年月を要する頑なな印象の強かったモロのワインですが、ジョフロワの時代になり洗練さが加わり、とくに近年の出来は磨きがかかっている印象です。
アルベール・モロはボーヌの1級畑を7つも保有しており、ボーヌの特徴を知るには最適のドメーヌと言えます。赤ワインの醸造は完全除梗し、4,5日の低温マセレーションを経てアルコール発酵を行います。
以前は木桶を使っていましたが、2005年からステンレスタンクにて発酵させています。トータルで20日間のキュヴェゾンの間に発酵の前半はピジャージュ、後半はルモンタージュにより抽出します。
樽熟成は18ヶ月で新樽率を50%と高かったのですが、近年徐々にその比率を落とし、2009年以降は3分の1で熟成させています。瓶詰めまで澱引き行いません。
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これはワイン中の炭酸ガスで酸化を防ぎ、亜硫酸の添加を避ける目的があります。
- Vintage 2015
2015年、パーフェクトな出来栄えのぶどう
涼しい春から、夏は例年より暑く乾燥した年になりましたが、生育期に適度な雨が降ったことにより、豊かな糖分と濃縮したぶどうができます。特に赤ワインは素晴らしいヴィンテージです。
ボーヌ / Beaune
多くのネゴシアンの拠点であり、世界へワインを輸出するコート・ドール最大の産地 やわらかで親しみやすい女性的なワインが生まれます。
ブルゴーニュ・ワインの首都であり、都市化進み栽培地は平地ではなく斜面(標高220~300m)のほとんどがプルミエクリュで、全体の75%、赤ワインは全体の80%以上にあたります。
斜面上部は斜面が急で表土も薄く、斜面下方は石灰岩由来の鉄分を含む泥灰質です。