細マッチョなワイン
ラヴォー・サン・ジャックは、クロ・サン・ジャックに隣接したジュヴレ・シャンベルタンの北側の丘に位置する1級畑です。
南向き斜面ですが、谷を流れる風の吹き出し口に位置するため気温が抑えられ、素晴らしいバランスのとれたワインとなります。
デュガのラヴォーはその好例で、痩せているのに筋肉質な「細マッチョ」という現代表現がぴったりのワインです。
※インポーター資料より。
クロード・デュガ / Claude Dugat
ギド・デ・メイユール・ヴァン・ド・フランス2024年3つ星生産者。ブルゴーニュの聖人。カルト的人気を誇るドメーヌ。
クロード・デュガのセラーはセリエ・デ・ディームと呼ばれ、中世に教会が村人から取り立てた年貢を納めていた場所であり、教会の真向かいに位置する屋敷はおもに13世紀の建築されたもの。
そんな歴史的な建造物をクロードの父モーリスが購入しました。
モーリスの時代は出来上がったワインはほとんど全量、ネゴシアンに桶売りしていました。ドメーヌ元詰めはクロードが1982年頃から少しずつ始め、1993年から全量元詰めになっています。
現在の当主は、長男のベルトラン。
クロードはすでに2012年頃から半ば引退し、2015年頃から長男のベルトランにドメーヌ運営を任せています。
姉のルテシア、妹のジャンヌもワインづくりと運営に関わり、ドメーヌをしっかり支えています。所有する畑は6ha余りで、そのうち1.5haはブルゴーニュ・ルージュが占めるので村名以上はわずか4.5haのみ。
グラン・クリュはシャルム0.33ha、グリオット0.25ha、シャペル0.14haを合計しても0.72haしかありません。「ブドウの出来がすべて」と語る生産者は多いですが、クロード・デュガほどその言葉に真実味のある造り手はいません。
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カルト的な人気を誇る入手困難な小規模ドメーヌです。
- Vintage 2022
2022年は、生産者に笑顔が戻ったヴィンテージ。
2022年も4月3日から数日発生した霜の被害は出たものの、前年や2016年のような壊滅的な被害は免れたようです。
全体的にも霜と病害で収穫量が激減した2021年よりは好転しました。
5月末に開花が始まり、平均気温が過去の月平均を3℃上回り天候が良好、日本と同じで、6月の猛烈な暑さで干ばつの恐れが懸念されています。
暑い夏は病害の発生はなく、8月中旬の雨がブドウの樹に潤いを耐えて、偉大な1959年に匹敵するとも言われています。
数年、量の少ない年が続いたこともあり、2022年は生産者みなに笑顔が戻った年に。
ジュヴレ・シャンベルタン / Gevery Chambertin
9つのグラン・クリュを擁する、力強い男性的なワインを生み出すブルゴーニュワインの王様
コート・ド・ニュイ地区で最大の面積を持ち、最も多く9つのグラン・クリュがある代表的な村です。
ニュイ地区でヴォーヌ・ロマネ村と人気を二分する村。芳醇で力強く男性的なワインとして有名です。集落の背後にある背斜谷を境に北部・扇状地・南部に分かれます。
北部にはクロ・サン・ジャックなど代表するプルミエ・クリュが多く、扇状地にはコミュナルが中心、南部には9つの全グラン・クリュが生産されています。
グラン・クリュは標高約260~300mの東向きの斜面に並んでいます。土壌は区画によって異なりますが、グラン・クリュは茶色い土壌に泥土や砂利質の蓄積物で斜面は粘土石灰質。プルミエ・クリュは茶色い石灰質、コミュナルは茶色のカルシウム質と石灰岩の土壌に斜面から崩れ落ちた蓄積物や平野部の赤い泥土に覆われた泥灰岩で、この小石が多い土壌はワインにエレガンスを与え、粘土と貝の化石を多く含む泥灰岩が、ワインにボディを与えてくれます。
ぶどうはピノ・ノワールのみ使用可能で、北に位置するブロション村の一部が含まれます。