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フィリップ・パカレ / Philippe Pacalet
ギド・デ・メイユール・ヴァン・ド・フランス2024年2つ星生産者。自然派を代表するボージョレの生産者。
自然派ワインの代表的なボジョレーの生産者、フィリップ・パカレはディジョン大学で醸造学を学んでいた時に、醸造家であり自然な醸造を体系化した「ジュール・ショヴェ」に師事し、最後の教え子で全てを学んだと言われています。
その後、プリューレ・ロックの醸造を10年担当し、2001年フィリップ・パカレとして独立します。フィリップが最も大切にするのが畑に生息する野生酵母です。
土壌の力をワインで表現する為には野生酵母でないと無理だと考え、化学薬品の使用は一切行いません。
使用するのは硫黄とオリゴを多く含む植物性調剤、マグネシウムを含むシリスのみです。醸造所では、まず人間がトロンコニック型発酵桶に入り、足で優しく葡萄をつぶしていきます。
発酵は「セミ・マセラシオン・カルボニック」による全房発酵。発酵中の温度管理は行わないとの事です。
アルコール発酵後は 228L樽でマロラクティック発酵及び熟成。熟成中はできる限り酸素との接触を避け、澱と接触した還元的な状態にしておきます。
醸造中は SO2 を一切添加せず、瓶詰め前に必要 最低量のみ添加します。
早く消費する「ボジョレー・ヌーヴォー」は完全 SO2無添加で造ることもあります。“ヴァン・ナチュール”の代表のように語られるフィリ ップ・パカレですが、実際には自身が行うワイン造りは全て化学で証明出来ると考える理論派です。
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ボジョレーからクロ・ド・ヴージョまでのグラン・クリュまで様々なワインを生み出す自然派です。
- Vintage 2022
2022年は、生産者に笑顔が戻ったヴィンテージ。
2022年も4月3日から数日発生した霜の被害は出たものの、前年や2016年のような壊滅的な被害は免れたようです。
全体的にも霜と病害で収穫量が激減した2021年よりは好転しました。
5月末に開花が始まり、平均気温が過去の月平均を3℃上回り天候が良好、日本と同じで、6月の猛烈な暑さで干ばつの恐れが懸念されています。
暑い夏は病害の発生はなく、8月中旬の雨がブドウの樹に潤いを耐えて、偉大な1959年に匹敵するとも言われています。
数年、量の少ない年が続いたこともあり、2022年は生産者みなに笑顔が戻った年に。
クリュ・デュ・ボージョレ / Cru du Beaujolais
ボージョレの中でも村名が名のれる特別な10のクリュ。非常に品質の高いヌーヴォーとは一線を画すボージョレワイン
マコネ地区のすぐ南にある、ボージョレの中でも特別な区画がクリュ・デュ・ボージョレです。
コート・ドールのワインと同じように、ガメイ単一で土地と区画の個性を表現できる10のクリュは、ボージョレ・ヌーボーとは全く違うボージョレです。
【サンタムール / Saint Amour】
ボージョレA.O.C96村のうち、クリュ・ボージョレは優れた生産地として、1つの村が単独で名乗れるA.O.Cで、最北にあります。
サン・ヴェランなどが近い為、土壌も石灰岩もありミネラルとフルーティさを併せ持つ早くから楽しめるワインです。
【ジュリエナス / Julienas】
クリュ・ボージョレの中でも知名度が高く、2つの県と4つの集落から形成されてます。たくましくボリューム感のあるワインが生まれます。
【シェナス / Chenas】
クリュ・ボージョレ中で最小で、非常に質の高いワインが生まれるが、あまり知名度が無く、隣のムーラン・ア・ヴァンとして販売されることがあります。
【ムーラン・ア・ヴァン / Moulin a Vent】
クリュ・ボージョレの中で、もっとも有名であり、豊富なタンニンで力強く長期熟成させることができるワインが生まれます。
【フルーリー / Fleurie】
尾根の重なりを背にして、標高220~430mになるぶどう畑はクリュ・ボージョレの中で、最も上品でアロマの豊かなワインが生まれます。
【シルーブル / Chiroubles】
標高350m~400mの標高で南向きを中心とした畑は急な斜面に広がっています。
非常にやさしいタンニンで口当たりが軽くフローラルで、クリュ・ボージョレの中でも最も女性的な印象のワインが生まれます。
【モルゴン / Morgon】
非常にコクがあり、しっかりしたワインが造られます。
土壌の地質が複雑で、明らかに他のクリュ・ボージョレとは違う香りや味わいがテロワールの違いで特徴的になります。
骨格のあるしっかりしたワインが産出されています。
【レニエ / Regnie】
1988年に認定されてクリュ・ボージョレで最も新しく、標高差300mある畑から生み出されます。
【コート・ド・ブルイィ / Cote de Brouilly】
ぐるりとぶどう畑に囲まれた、ブルイイの丘は484mの標高があり、非常にミネラル豊かなワインが生まれます。
【ブルイィ / Brouilly】
クリュ・ボージョレの中で最も南にあり、栽培面積、生産量も最大です。