ロマネ・コンティとラ・ターシュの間に挟まれた1.65haの特級畑。
モノポール(単独所有)
2018年よりフランソワ・ラマルシュの娘であるニコラ・ラマルシュが当主となりドメーヌ名を改名しました。
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ニコラ・ラマルシュ / Nicole Lamarche
娘に引き継がれた、古き良き家族経営のドメーヌ。
ラマルシュ家のルーツは1740年のヴォーヌ・ロマネ村に端を発します。
そして19世紀の後半から規模を拡大していきました。
20世紀の初めに樽職人であったアンリ・ラマルシュとシャンボール・ミュジニー出身のマリー・グリヴレ氏が結婚しドメーヌが設立され、この当時から自社元詰めもすでに行っています。そして息子のアンリ・ラマルシュ(父と同名)が当主になり、1933年に偉大なグランド・リュ(モノポール)を単独所有します。
この当時、グランド・リュは一級格付けでしたが、1992年に特級へと昇格を果たしました。1983年にフランソワ・ラマルシュが引き継ぎましたが、2013年に不慮の事故で亡くなり、2003年から参画していた、娘ニコル・ラマルシュが栽培から醸造まで担当(2006年が彼女の初ヴィンテージ)、ニコルの妹ジェネヴィエヴが経理を、母マリーブランシュと従妹のナタリーがセールス部門を担当し、古き良き家族経営の伝統を守っています。
2013年のフランソワの死以降も、ドメーヌの名前は父の名を残していましたが、2018年ヴィンテージから自らの名のドメーヌ名としてリリースを始めています。ビオロジック農法を実践し2010年には全てビオロジック栽培に変わっています。
ぶどうはすべて手摘みで選別されながら収穫され、即座に運搬されます。
さらにワイナリーで酸化が進んだブドウを取り除くための徹底的な選果が行われます。まず始めに振動式の選果ベルトコンエアーで、乾燥して干からびてしまった葡萄や不純物、葉などを取り除きます。
続いて第2の振動式選果台で、熟練したスタッフが確認しながら最終的に最良の葡萄だけを選びぬくのです。
葡萄は基本的には除梗し、破砕は行わず、温度管理されたステンレスもしくは木製の開放槽に入れられます。
極力、補糖は施しません。父の時より長い低温浸漬とアルコール発酵(ヴィンテージによって異なります)を経た後にフレンチオークで熟成させます。
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新樽はヴィンテージとアペラシオンの特徴によって60~100%の割合で使用されます。
そして清澄、ろ過は一切施さずに、14~20か月間樽熟成させてから瓶詰めします。
- Vintage 2021
2021年は、自然の猛威に苦しんだ中の光あるヴィンテージ
ブルゴーニュ地方のぶどうへの病気等は想像以上に厳しい現実になりました。
暖冬で芽が出始め、4月前半の霜の被害、6月にあった大きな雹の嵐、夏の雨が多くミルデューが広がってしまい、9月の時点でこれほどぶどうの実がなっていないのは初めてとも言われ、ここ44年来の低収穫量になりました。ただ、この状況化で生き抜いたぶどうの品質はアロマ・糖度は申し分なく低収量ですが、最高のヴィンテージになるとの期待があります。
ヴォーヌ・ロマネ / Vosne Romanne
世界最高峰の赤ワインが生み出される村
ヴォーヌ・ロマネ村とお隣のフラジェ・エシェゾー村を含む、8つのグラン・クリュはいずれも、世界最高峰のピノ・ノワールが生まれる、コート・ド・ニュイの赤ワインを代表する村です。
栽培区域は標高230~340mの斜面と一部集落のある平地に広がっています。
斜面は全体的に真東を向いていますが、村のほぼ中央から西から東に広がるコンクール背斜谷周辺では、北東向き(クロ・パラントゥー)、南東向き(オー・ブリュレ)などもあります。斜面は中腹では緩やかですが、南端部では比較的斜面が多きい場所もあります。
この村の中心には帯土壌は石灰岩が主体で、斜面上部は表面が薄く非常に小石や砂利が多くなります。
下部は石灰岩に泥灰岩層、平坦部では酸化鉄を多く含む粘土質で色も赤っぽく見える土壌です。他の村よりも粘土の含有が多く、リッチな味合いを生み出します。