20,000円(税込)以上で全国送料無料&会員登録で今すぐ使える500ポイント進呈

質・量とも恵まれたブルゴーニュ 2022年ヴィンテージを解説。

質・量とも恵まれたブルゴーニュ 2022年ヴィンテージを解説。

コラム | 2024年2月16日 | ソムリエ吉間

自然の脅威にて収穫が激減した2021年ヴィンテージ。
では、質量ともに恵まれたと言われる2022年ヴィンテージはどうだったのか。
クリマでも掲載しはじめた2022年ヴィンテージを解説したいと思います。

【最も暑く乾燥した年】

冬の時期は問題なく4月初旬には早い畑では発芽が見られます。
4月3日から約1週の間に霜に見舞われますが、まだ時期が早かったので被害は出ませんでした。
2021年ヴィンテージはこの春霜の被害で、スタートから収穫減少になる年でしたね。

それ以降の春の時期は暖かく、開花も全体的に2週間も早く、結実も平年より早く進み順調!!
6月に一部で雹の嵐で被害が出ますが、最終的に収量は過去10年の平均収量40-45hl/haに達します。
pHは約3.50と少し高めの為、酸が弱い?熟成に向かない?と思うかもしれませんが、 アルコール度数は12.8-13.5%といい感じでバランスが取れているので、若くても楽しめる、瓶熟成も可能なブドウの出来です。

【暑い夏】

夏は熱波が続き、幸い病害は発生しませんでした。
8月半ばの雨がブドウの樹に適度の潤いを与えます。

クレマン・ド・ブルゴーニュの一部の区画では8月16日から収穫スタート。
8月20に日からコート・ド・ボーヌのシャルドネも収穫が始まります。
だが、8月26日に朝の小雨はよかったが、30日に大雨になり、収穫をはじめたばかりの生産者はドキドキした雨になりました。
コート・ド・ニュイ、オート・コート、シャブリでは、9月の第3週に最後のブドウが摘まれます。

そう言えば、リヨンの長谷川さんから2023年の収穫コラムを頂いた情報で、白ブドウは8月最終週から9月11日で最後の収穫。
黒ブドウは9月の2週目あたりから一気に収穫スタートと記事にありましたね。
2022年の白ブドウはやはり少し早めですね。ブドウが早く熟したようですね。

【笑顔の生産者】

BIVB会長のフランソワ・ラベ氏は会見で「(偉大な)1959年に匹敵する」とコメントしたようです。
1959年はボルドーをはじめヨーロッパ全土で良かった年と言われており、ブルゴーニュも赤ワインが非常に出来のいい年と言われています。
温暖化で気候変動に左右され、生産者が苦労する近年の中で、1959年に匹敵するブドウが出来たことは、 生産者は自分たちの造りたいブドウが出来た年ではないでしょうか。

ソシエテ・サカグチの坂口代表も、「シャサーニュ・モンラッシェとピュリニー・モンラッシェは豊作で、ムルソーは雨が少なく、隣村ほどの量ではない。
会った人達は皆笑顔でした。量の少ない年が続いたので、今年は皆ほっとしているようです」との事です。

【2022年収量】

2022年の収穫量は2021年と比較して75%増の175万リットルに達しました。
白ワインが収穫量の61%を占め、総量は107万3000hl(1億4300万本)で、過去5ヴィンテージ平均から24.5%増加。
赤ワインは47万7607hl(6370万本)に達し、過去5ヴィンテージ平均から20%増。
クレマン・ド・ブルゴーニュは19万2293hl(2560万本)で、過去5ヴィンテージ平均から18%増加です。

※ラック・コーポレーションの生産者2022年収穫レポートです。

【ヴィンテージ評価と価格】

市場価格を左右する有名人物も高いスコアを付けて、ロンドンでプリムール商戦が起こるほど、2022年ヴィンテージは期待できる年のようです。
たくさん出来たからと言って値段が下がりません。
わずか約10%が前年比で価格を下げたが、約40%の生産者が若干でも価格を上げたのが現実。
やはり生産&輸出コスト、畑の時価などの高騰が影響しており、日本の円安が続けば今後下がる事はなさそうですね。。

2022年ワインを少しずつ入荷してます。
少しだけ入荷できる本数、種類が増えてきている気がします。
良い年と言われている2022年ワインを早速飲んでみませんか。
クリマのトップページ、ワインを探すからヴィンテージ一覧を選択すると、すぐ2022年ワインが探せます。
(※絞り込み項目で在庫ありをチェックしてくださいね。)
是非、新しいヴィンテージワインをお楽しみください。

顔写真

シニアソムリエ 吉間 崇行

JSA認定シニアソムリエ
HRS認定1級レストランサービス技能士
HRSテーブルマナー認定講師(西洋)
元ホテル阪急インターナショナル スペシャリティレストラン 「マルメゾン」マネージャー
2016年に地元神戸にてレストラン エスピスをオープン。マネージャー兼ソムリエとして勤務。現在に至る。