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ジャック・プリウール / Jacques Prieur
低迷からの復活、カリスマ女性醸造家がおりなすムルソーのドメーヌ。
ドメーヌ・ジャック・プリウールは1868年にムルソーに設立されたブルゴーニュでも屈指のドメーヌの1つです。
ドメーヌの初代当主、ジャック・プリウール氏はブルゴーニュ利き酒騎士団(シュヴァリエ・ド・タストヴァン)の創始者の1人です。立地に恵まれた畑を持ちながらも長い間低迷を続けていたドメーヌですが1988年にメルキュレのネゴシアンであるアントナン・ロデ社と共同経営を開始します。
ビオロジックを導入するなど改革を行い、ドメーヌの評価をここ10年の間で一気に取り戻しました。1990年より醸造に携わるナディーヌ・ガブリンは、フランスの有名ワイン雑誌“レヴュー・ド・ヴァン・ド・フランス”で1997年に女性で初めてベスト・ワインメーカー・オブ・ザ・イヤーに輝いたカリスマ女性醸造家です。
2000年より、ジャック・プリウールのコート・ド・ボーヌの畑では、化学肥料や農薬を使用しないビオロジック(有機農法)が実施され、馬による耕作が行われています。
ナディーヌ女史は、化学肥料や農薬を使用しないのはもちろんのこと、最終的には農作業を月、惑星、星座の位置を記した「播種カレンダー」に基づいて行うビオディナミ(生命力学農法)への移行を目標としています。
収穫は常に手作業で、ぶどうを潰さないように小さなケースで行われ、次に二重の仕分けテーブルでさらに選果されます。
ピノ・ノワールは100除梗で、区画やヴィンテージにより変更、アルコール発酵中は1日2回のピジャージュ、新樽率は特級畑で50~80%、1級畑で30%、熟成は20ヶ月にもなります。
シャルドネは、空気圧プレスで、アルコール発酵はオーク樽にて、100%マロラクティック発酵後、20ヶ月の熟成を行います。ナディーヌ女史のさらなる飛躍が楽しみなムルソー屈指のドメーヌです。
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- Vintage 2020
2020年は、最も早くに生育がはじまったヴィンテージ
冬が暖かく、自然にぶどう樹の発芽も早く確認されます。5月の霜の被害もあまり出ず、5月半ばから気温が上昇し夏になっても例年を超える暑さがより生育を早めていきます。白ワインは素晴らしいアロマ、赤ワインは濃縮感を感じられるヴィンテージです。
ボーヌ / Beaune
多くのネゴシアンの拠点であり、世界へワインを輸出するコート・ドール最大の産地 やわらかで親しみやすい女性的なワインが生まれます。
ブルゴーニュ・ワインの首都であり、都市化進み栽培地は平地ではなく斜面(標高220~300m)のほとんどがプルミエクリュで、全体の75%、赤ワインは全体の80%以上にあたります。
斜面上部は斜面が急で表土も薄く、斜面下方は石灰岩由来の鉄分を含む泥灰質です。