特別なモノポールのキュヴェ
畑はシャブリ7つの特級畑の中で最も高く評価される「レ・クロ」の一部。
1904年にモロー家がシャブリのオスピス(施療院)から購入したモノポールの特別なキュヴェです。
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クリスチャン・モロー / Christian Moreau
ギド・デ・メイユール・ヴァン・ド・フランス2024年2つ星生産者。テロワールを濃縮させたかのような味わいを出すシャブリの生産者。
1814年に製樽業を営んでいたモロー家がネゴシアンのJ・モロー・エ・フィスを設立したのが始まりです。
クリスチャン・モローが路線対立にて社長の座を降りて他社の傘下に入ることになりますが、畑は家族名義で所有し続けていた為、契約問題が解決後に2003年にようやくドメーヌ・クリスチャン・モローとして立ち上げます。
現在は息子のファビアン・モローが中心となり、クリスチャン・モローはサポートにまわり、親子二人三脚でワイン造りを続けています。
約12.5haの畑があり、約半分の5.5haのグラン・クリュを所有しています。
レ・クロの中の優れた区画である「クロ・デ・ゾスピス」を単独所有しています。リュット・レゾネを以前から実施しており、2002年からビオロジックに移行し、2010年にはすべての畑がビオロジックとなります。
収穫は手摘みで行われ選果台を兼ねた収穫用の車を畑に横付けして、一度に収穫と選果を行います。
マサル・セレクションを実践しており、平均樹齢が80年近いヴァイヨン・ギィ・モローの区画から採取したクローンを使用し、平均収量を50hl/haと収量を落として、濃縮されたテロワールを反映させています。発酵はすべて天然酵母を使い、ステンレス派の父親と異なり、息子ファビアンはオーク樽を使って発酵させます。
比率はグラン・クリュで約50%、プルミエ・クリュで約30%ですが、新樽比率は2%と低く抑え、あくまでもテロワールの特徴を損なわないようにしています。父親のステンレス発酵の良きところを残しながら、シャブリのテロワールと複雑さが溶け込んだ見事なワイン造りを行っています。
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- Vintage 2022
2022年は、生産者に笑顔が戻ったヴィンテージ。
2022年も4月3日から数日発生した霜の被害は出たものの、前年や2016年のような壊滅的な被害は免れたようです。
全体的にも霜と病害で収穫量が激減した2021年よりは好転しました。
5月末に開花が始まり、平均気温が過去の月平均を3℃上回り天候が良好、日本と同じで、6月の猛烈な暑さで干ばつの恐れが懸念されています。
暑い夏は病害の発生はなく、8月中旬の雨がブドウの樹に潤いを耐えて、偉大な1959年に匹敵するとも言われています。
数年、量の少ない年が続いたこともあり、2022年は生産者みなに笑顔が戻った年に。
シャブリ / Chablis
辛口の代名詞として、不滅の名声を勝ち取った産地
パリから2時間、パリとボーヌの中間にあるヨンヌ県の都市オーセールの近郊に広がる産地で、スラン川を挟み両岸にシャブリの畑が広がるブルゴーニュ地方の中では最北の位置です。
シャブリは2600人ほどの小さな街の名前でもあり、れっきとした原産地呼称AOCでもあります。
辛口の代名詞と言われるシャブリですが、1億5000万年以上前のジュラ紀後期のキンメリッジ階の粘土石灰質土壌と、チトヌス階と言われる白く硬い石灰岩土壌で、キンメリッジ階は小さな牡蠣の欠片など、海の中だった事を示します。
キリッとミネラル豊かなワインが生まれ、ぶどうはシャルドネ種。不滅の名声を得た地域です。シャブリと言っても様々なワインがあり、一言で辛口だけでは言い表せない地域になっています。