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エティエンヌ・ソゼ / Etienne Sauzet
ギド・デ・メイユール・ヴァン・ド・フランス2024年2つ星生産者。入手困難を極める、ピュリニー・モンラッシェでもっとも尊敬を集める造り手。
初代エティエンヌは親から継承したわずかな畑をもとにドメーヌを設立、1950年頃には12haの規模にまで拡大。
ピュリニー・モンラッシェで名門ルフレーヴと並び、確固たる地位を築いていたエティエンヌでしたが、惜しまれながらも1975年に他界。
ひとり娘はボワイヨ家に嫁いだ為に、孫娘のジャニーヌと夫のジェラール・ブートがドメーヌを引継ぎました。
しかし、ぶどう畑はジャニーヌの母でありエティエンヌの娘であるマダム・ボワイヨ所有のため、相続問題でエティエンヌ・ソゼの畑は9haにまで縮小。
ただでさえ人気のドメーヌ、畑の減少と重なり供給量が不足し、1991年からは買いぶどうでワインを造る道を選択しました。これはあくまでも畑が減少する前からの顧客のために行っていることで、品質のためにもこれ以上買いぶどうによる生産を増やすつもりはない、と言う徹底ぶりです。
しかも、ドメーヌもの、ネゴシアンものと分けるのではなく、自前のブドウの不足分を、買いブドウで補うスタイルをとっています。
つまり完全に「ドメーヌ」の看板を下ろすという潔い道を選び、こうしてドメーヌ・エティエンヌ・ソゼは、現在の「エティエンヌ・ソゼ」という名になっています。2000年からはジャニーヌの娘エミリーが参画し、新たな世代にバトンタッチ、ピュア、力強さ、エレガントを目指すワイン造りを行っています。
ブドウ栽培は5年前からビオディナミを実施。
収穫したブドウは除梗せずに空気式圧搾機でプレスし、果汁を24時間冷却、小樽に移してアルコール発酵します。熟成期間はブルゴーニュ・ブランで10ヶ月、村名で12ヶ月、1級と特級が18ヶ月。
新樽率は村名20%、1級25~40%、特級45%で熟成します。
熟成中は試飲を繰り返し、必要に応じてバトナージュが行われます。
樽熟成後はステンレスタンクに移し、さらに細かな澱とともに6ヶ月熟成させ、清澄とろ過をともに軽くかけて瓶詰めします。生産量が減り、日本でも価格が高騰しているドメーヌです。
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- Vintage 2019
2019年、9のつく年はグレートヴィンテージ?低温と高温な1年
温暖な冬で生育が早くなると思われたが、大雨や6月の気温の低下で開花と結実が遅れます。夏は暑く9月の水不足にも見舞われ、前年より収穫は減少しますが、綺麗で豊かな酸と、ピュアなアロマが特徴になる9のつく年ならではの質の良いビンテージになりました。
シャサーニュ・モンラッシェ / Cassagne Montrachet
白と赤、どちらも産出する銘醸地。
1879年に村名をシャサーニュ・ル・オーからシャサーニュ・モンラッシェ村に改名した村で、白ワインのイメージが強いですが、良質な赤ワインも産出する名産地です。
栽培面積も白ワインが約65%で赤ワインが35%と赤ワインが意外に多く、サントネイ村に抜ける県道113号の斜面下部は赤ワインに、斜面上部は白ワインに向いているなど言われています。ピュリニー・モンラッシェにまたがるグラン・クリュをあわせて3つあります。土壌は石灰岩で形成さえた母岩は、石灰質と粘土質、そして酸化鉄を豊富に含んだ泥土蓄積物で覆われています。
表土に散らばる小石は輻射熱の効果があり、水はけもより土壌になっています。